暴走する英国のやんちゃな奴ら。
LIVE AT THE ISLE OF WIGHT FESTIVAL 1970 (DVD版)
THE WHO

Heaven & Hell (ヘヴン・アンド・ヘル)
I Can't Explain (アイ・キャント・エクスプレイン)
Young Man Blues (ヤング・マン・ブルース)
I Don't Even Know Myself (アイ・ドント・ノウ・マイセルフ)
Water (ウォーター)
Shaikin' All Over ~ Spoonful ~ Twist & Shout
(シェイキン・オール・オーヴァー~スプーンフル~ツイスト・アンド・シャウト)
Summertime Blues (サマータイム・ブルース)
My Generation (マイ・ジェネレーション)
Magic Bus (マジック・バス)
from [ TOMMY ]
Overture (序曲)
It's A Boy (イッツ・ア・ボーイ)
Eyesight To The Blind (The Hawker) (光を与えて)
Christmas (クリスマス)
The Acid Queen (アシッド・クイーン)
Pinball Wizard (ピンボールの魔術師)
Do You Think It's Alright? (大丈夫かい)
Fiddle About (フィドル・アバウト)
Go To The Mirror (ミラー・ボーイ)
Miracle Cure (奇跡の治療)
I'm Free (僕は自由だ)
We're Not Gonna Take It (俺達はしないよ)
Tommy Can You Hear Me? (トミー、聞こえるかい)
今年の梅雨は、えらく長引いてて、まだ夏が来てないんだけど、
野外ライブが、ぼちぼち始まりだしました。
先日のウドー・ミュージック・フェス(ベック、ドゥービー、サンタナ、KISS!)
から、毎年恒例のフジ・ロックに、ROCK IN JAPAN、そして、夢人島フェス・・。
ということで、今回は野外フェスのネタで、お付き合いを。
今回、引っ張り出してきたのは、THE WHO。
1970年のワイト島のエネルギッシュなライブをパッケージングした熱い記録だ。
(この前、NHKのBSでも放送してたみたいだけど)
この頃のTHE WHOは、名ライブ盤「LIVE AT LEEDS」での、
最高のパフォーマンスでもわかるように、
バンドとしての絶頂期にあたる頃。
けっして完成されたステージではないんだけど、全体に満ち溢れるエネルギーと、
観客とのもの凄い熱気のやりとりがビシビシ伝わってくる。
「LIVE AT LEEDS」が録音されたのが、70年2月14日。
それから約半年後のライブなんで、当然絶好調だし、68年のウッドストックから、
アメリカでのツアーで鍛え、蓄えられたエネルギーは最高潮にあった。
そして、本国に“凱旋”してのライブ(おまけに野外)だ。
ウッドストックのパフォーマンスも素晴らしかったけど、
この凄まじさは、明らかに上回る出来だ。
久し振りに、この映像を観ると、やっぱ、キース・ムーンだ。
このワイト島の主役は、ピートでも、ロジャーでも、ジョンでもない。
キース・ムーンだ。 あんた、キレすぎだよ。
ドラマーいや、リード・ドラマーって言ってもいいくらいだ。
荒れ狂って突っ走るドラミングは、連動してキレまくるピートとの、
“暴走ブラザーズ”は、誰にも止められない。
ロジャーは、いつものヒラヒラのついたインディアン・ジャケを纏って、
マイク振り倒してシャウトしまくる。
センスを問いたくなる骸骨スーツのジョンは、暴走野朗を冷静に手綱を引く。
やんちゃな奴らなんだけど、演奏力の高さと壮絶なグルーヴは、まさに“圧巻”だ。
実際のステージでは、この構成ではなかったんだけど、前半がヒット・パレードで、
後半は、「TOMMY」のダイジェストになっている。
(なんでか、この単独ものには“Naked Eye”がカットされてるし、
どうせなら、ステージ通りの構成にして、「TOMMY」の最後の盛り上がりから、
“Summertime Blues”~“Magic Bus”の黄金悶絶パターンへなだれ込む方が、
もっと全体を雰囲気を捉えられたのだけど。)
“Young Man Blues”。 THE WHO、屈指のハード・ロックだ。
「LIVE AT LEEDS」のオリジナルLPのオープニングはこれだった。
凄い音だった。 オリジナル版の音質の悪さが更に熱気を感じさせたし、
安いスピーカーからでも、ほとばしるエネルギーを発散しまくってた。
このステージでも、そのエネルギーは持続されたまま。
キースのダイナミックで手数のめちゃくちゃ多いドラミング、
地を這うように、上下しながらキースを併走するジョン、
魂込めて、ワイルドなのに貫禄たっぷりのロジャー、
そして、的確なリズム・ストロークと切れ味抜群のカッティングそのままで、
風車のごとく、グルグルを廻しまくるピート。
唖然。 凄ごすぎ。 映像はウソつかないよ。
ロック・オペラ「TOMMY」みたいな、コンセプトな作品をステージで、
(しかも野外フェスで)演奏するという大胆な試みも、
このバンドが更に発展して前進していくことになるんだけど、
この“ライブのエネルギー”こそ、ロックの魂であり、前進の源なんだと、
この頃のTHE WHOは証明してくれている。
極論かもしれないけど、THE WHOの前進、興隆と失速、凋落は
ロックの歴史と同じ歩みをしていると思う。
この最高だった彼らの姿を、この映像は余すとこなく写し取っている。
見逃してはなりませんぞ。
でもなんと、今年の秋に、THE WHOはニュー・アルバムを出すという。
キースも、ジョンもこの世に居ない今、やはり少々複雑なとこだ。
(ピート、頑張ってるのはわかるんだけど・・)
THE WHO

Heaven & Hell (ヘヴン・アンド・ヘル)
I Can't Explain (アイ・キャント・エクスプレイン)
Young Man Blues (ヤング・マン・ブルース)
I Don't Even Know Myself (アイ・ドント・ノウ・マイセルフ)
Water (ウォーター)
Shaikin' All Over ~ Spoonful ~ Twist & Shout
(シェイキン・オール・オーヴァー~スプーンフル~ツイスト・アンド・シャウト)
Summertime Blues (サマータイム・ブルース)
My Generation (マイ・ジェネレーション)
Magic Bus (マジック・バス)
from [ TOMMY ]
Overture (序曲)
It's A Boy (イッツ・ア・ボーイ)
Eyesight To The Blind (The Hawker) (光を与えて)
Christmas (クリスマス)
The Acid Queen (アシッド・クイーン)
Pinball Wizard (ピンボールの魔術師)
Do You Think It's Alright? (大丈夫かい)
Fiddle About (フィドル・アバウト)
Go To The Mirror (ミラー・ボーイ)
Miracle Cure (奇跡の治療)
I'm Free (僕は自由だ)
We're Not Gonna Take It (俺達はしないよ)
Tommy Can You Hear Me? (トミー、聞こえるかい)
今年の梅雨は、えらく長引いてて、まだ夏が来てないんだけど、
野外ライブが、ぼちぼち始まりだしました。
先日のウドー・ミュージック・フェス(ベック、ドゥービー、サンタナ、KISS!)
から、毎年恒例のフジ・ロックに、ROCK IN JAPAN、そして、夢人島フェス・・。
ということで、今回は野外フェスのネタで、お付き合いを。
今回、引っ張り出してきたのは、THE WHO。
1970年のワイト島のエネルギッシュなライブをパッケージングした熱い記録だ。
(この前、NHKのBSでも放送してたみたいだけど)
この頃のTHE WHOは、名ライブ盤「LIVE AT LEEDS」での、
最高のパフォーマンスでもわかるように、
バンドとしての絶頂期にあたる頃。
けっして完成されたステージではないんだけど、全体に満ち溢れるエネルギーと、
観客とのもの凄い熱気のやりとりがビシビシ伝わってくる。
「LIVE AT LEEDS」が録音されたのが、70年2月14日。
それから約半年後のライブなんで、当然絶好調だし、68年のウッドストックから、
アメリカでのツアーで鍛え、蓄えられたエネルギーは最高潮にあった。
そして、本国に“凱旋”してのライブ(おまけに野外)だ。
ウッドストックのパフォーマンスも素晴らしかったけど、
この凄まじさは、明らかに上回る出来だ。
久し振りに、この映像を観ると、やっぱ、キース・ムーンだ。
このワイト島の主役は、ピートでも、ロジャーでも、ジョンでもない。
キース・ムーンだ。 あんた、キレすぎだよ。
ドラマーいや、リード・ドラマーって言ってもいいくらいだ。
荒れ狂って突っ走るドラミングは、連動してキレまくるピートとの、
“暴走ブラザーズ”は、誰にも止められない。
ロジャーは、いつものヒラヒラのついたインディアン・ジャケを纏って、
マイク振り倒してシャウトしまくる。
センスを問いたくなる骸骨スーツのジョンは、暴走野朗を冷静に手綱を引く。
やんちゃな奴らなんだけど、演奏力の高さと壮絶なグルーヴは、まさに“圧巻”だ。
実際のステージでは、この構成ではなかったんだけど、前半がヒット・パレードで、
後半は、「TOMMY」のダイジェストになっている。
(なんでか、この単独ものには“Naked Eye”がカットされてるし、
どうせなら、ステージ通りの構成にして、「TOMMY」の最後の盛り上がりから、
“Summertime Blues”~“Magic Bus”の黄金悶絶パターンへなだれ込む方が、
もっと全体を雰囲気を捉えられたのだけど。)
“Young Man Blues”。 THE WHO、屈指のハード・ロックだ。
「LIVE AT LEEDS」のオリジナルLPのオープニングはこれだった。
凄い音だった。 オリジナル版の音質の悪さが更に熱気を感じさせたし、
安いスピーカーからでも、ほとばしるエネルギーを発散しまくってた。
このステージでも、そのエネルギーは持続されたまま。
キースのダイナミックで手数のめちゃくちゃ多いドラミング、
地を這うように、上下しながらキースを併走するジョン、
魂込めて、ワイルドなのに貫禄たっぷりのロジャー、
そして、的確なリズム・ストロークと切れ味抜群のカッティングそのままで、
風車のごとく、グルグルを廻しまくるピート。
唖然。 凄ごすぎ。 映像はウソつかないよ。
ロック・オペラ「TOMMY」みたいな、コンセプトな作品をステージで、
(しかも野外フェスで)演奏するという大胆な試みも、
このバンドが更に発展して前進していくことになるんだけど、
この“ライブのエネルギー”こそ、ロックの魂であり、前進の源なんだと、
この頃のTHE WHOは証明してくれている。
極論かもしれないけど、THE WHOの前進、興隆と失速、凋落は
ロックの歴史と同じ歩みをしていると思う。
この最高だった彼らの姿を、この映像は余すとこなく写し取っている。
見逃してはなりませんぞ。
でもなんと、今年の秋に、THE WHOはニュー・アルバムを出すという。
キースも、ジョンもこの世に居ない今、やはり少々複雑なとこだ。
(ピート、頑張ってるのはわかるんだけど・・)