おバカな奴らも、気づけば最強。
STADIUM ARCADIUM
RED HOT CHILI PEPPERS

[ JUPITER ] [ MARS ]
Dani California Desecration Smile
Snow (Hey Oh) Tell Me Baby
Charlie Hard To Concentrate
Stadium Arcadium 21st Century
Hump De Bump She Looks To Me
She’s Only 18 Readymade
Slow Cheetah If
Torture Me Make You Feel Better
Strip My Mind Animal Bar
Especially In Michigan So Much I
Warlocks Storm In A Teacup
C’mon Girl We Believe
Wet Sand Turn In Again
Hey Death Of A Martian
歳をとるってのは、嫌なことばっかりじゃない。
40に近くなってきたら、何かとマイナス要素が増えてくるように思ってたんだけど。
(この歳に応じる自覚って言っても、100%ないんだけど・・)
でも、過去にいくらバカやったとしても、若気の至りって言葉が通用するように、
歳を刻むことで、心も自然に丸くなっていくもんです。
これって嫌なことじゃない。 人として大事なこと。
ファンクかぶれでケッタイな奴らでも、40越したら、
こうも風格と余裕みたいなものがでてくるんだね。
まず、2枚組を出そうとする発想自体、時代に逆行してる。
(アンソニーも「インターネット主流の時代で、最後のチャンス」って言ってた)
ロックという音楽は、“2枚組”という優れた名盤を数々生み出してきた。
しかし、音楽という媒体をソフトから、メディアやダウンロードで手に入れる形が、
ここまで普及してしまうと、残念だけど、アーチスト側から見ると、
アンソニーの言葉通りになってしまうのだろう。
(ダウンロードなんて、曲数や曲順、アルバムのコンセプトやストーリー性とか、
まるっきり無視して、好きな曲を好きなだけ取れる(買える)もんね)
あふれてくるメロディやリフで、どんどん曲が出来て、とても1枚では収まりきれず、
アーチストが、その才能やアイデアやコンセプトを最高の形で表現する、
それが、2枚組の醍醐味だ。
そして、レッチリの2枚組だ。(これには賛否両論なんだけど)
まず、初めてこのニュースを聞いた時は、
「ますますジョンのカラーが強くなっていくのかなぁ・・」と思ったんだけど、
やっぱり思ったとおり、ジョンのどんどん湧き出てくるアイデアと曲に、
他のメンバーもその勢いに押されて、この大作が出来上がったようだ。
案の定、「CALIFORNICATION」、「BY THE WAY」に続く、ジョンのカラーの強い、
3部作となった。 (これが賛否の分かれるとこなんだけど)
この作品のレコーディングは、ハリウッドにある1920年代の古い屋敷を使ったそう。
それは、「BLOOD SUGAR SEX MAGIK」('91)を録音した場所とのこと。
同時に、プロデューサーのリック・ルービンと一緒に始めた場所でもある。
やっぱ、場所は大事。 あの大傑作が完成した場所だ。
再び、傑作が生まれる可能性大。 しかも2枚組のヴォリュームだ。
でも正直、「BLOOD SUGAR SEX MAGIK」は超えられなかった。
しかし、今のレッチリにしか成し得ない形での“傑作”が生み出せたと思う。
(JUPITER)と(MARS)と名付けて分けられた2枚。
JUPITER(木星)の方は、壮大なスケールをイメージさせる、ドラマティックな展開で、
MARS(火星)の方は、武装や争いをイメージさせるから、混沌とした配列なのかな。
ただ第一印象は、「地味」。
“Give It Away”や“Suck My Kiss”みたいな、一撃必殺チューンはない。
けど、さすがはレッチリ。 壮大かつ様々なスタイルで一気に聴かせてしまう。
基本は、“Hump de Pump”、“Tell Me Baby”、“Storm In A Teacup”みたいな、
お得意の軽快なファンク・チューンなんだけど、
変速ファンクの“Charlie”、壮大な展開で圧倒されるタイトル曲に、
ジョンの官能的なギターが響き渡る“Wet Sand”や、
レッチリ流必殺バラード“Desecration Smile ”に、
強烈なヘヴィー・ファンク“Readymade”から、
“Strip My Mind”や“If”、“Make You Feel Better”などの、
メロウでセンチなジョンの醸し出す、黄昏チューンも盛り込んだ、
四十路過ぎた“今”のレッチリの集大成だ。
ファースト・シングルの“Dani California”なんて、もろ王道のロック・チューン。
過去のロック・スターを茶化したようなヴィデオなんか、奴らっぽいけど、
堂々としたもんで、骨太で貫禄あるもんなぁ。 やっぱカッコいい。
「ハジけてないレッチリなんて」とか、「落ち着いたらつまんない」という声もある。
でも、いつまでも子供でなんていられないんですよ。
そんな人は、ずっと「MOTHER'S MILK」や「BLOOD SUGAR・・」を聴いてればいい。
いい意味でも悪い意味でも、ジョン・フルシアンテ(g)の存在が、
レッチリの方向性と推進力を担ってきたと言ってもいいと思う。
ある意味、ジョンは「BLOOD SUGAR SEX MAGIK」で燃え尽きてしまったのかも。
あんな凄いアルバムを作ってしまったばかりに、その余韻と脱力感にひたり、
あげくに、憧れのバンドで活躍できたことと引き換えに、ビッグになっていくことと、
周りからの重圧に耐えられなくなり、突然バンドを辞め、ジャンキーになり、
引きこもってしまうのも無理なかったんだろう。
ただレッチリは、ジョンを必要としていた。
彼が復帰後の作品を聴けば分かるように、哀愁と苦悩を描き出す作風は、
新たな方向性と変化を呼び込んで、更にメジャーに引き上げることになるわけだし。
しかし、ジョンとフリー(b)の仲が悪くなってしまってたらしい。
あんなに仲が良かったのに、と思ったけど、音楽的主導権は民主的なバンドだから、
トラブルにはならなくても、間違いなくジョンのセンスと多彩なアイデアは、
レッチリを引っかき回している。
(フリーは、もっとファンキーにハジけたかったかもしれないなぁ。)
もうレッチリは、ロック・シーンの新たな境地を切り開いていく役目は済んだと思う。
だからこそ、もっと自由に幅広く、いろんな楽曲に挑んでいって欲しい。
ケッタイな奴らも、今じゃ枯れたオヤジ。
おバカな奴らも、気づけば最強と言われる。
なんて、幸せな奴らなんでしょ。

[ JUPITER ] [ MARS ]
Dani California Desecration Smile
Snow (Hey Oh) Tell Me Baby
Charlie Hard To Concentrate
Stadium Arcadium 21st Century
Hump De Bump She Looks To Me
She’s Only 18 Readymade
Slow Cheetah If
Torture Me Make You Feel Better
Strip My Mind Animal Bar
Especially In Michigan So Much I
Warlocks Storm In A Teacup
C’mon Girl We Believe
Wet Sand Turn In Again
Hey Death Of A Martian
歳をとるってのは、嫌なことばっかりじゃない。
40に近くなってきたら、何かとマイナス要素が増えてくるように思ってたんだけど。
(この歳に応じる自覚って言っても、100%ないんだけど・・)
でも、過去にいくらバカやったとしても、若気の至りって言葉が通用するように、
歳を刻むことで、心も自然に丸くなっていくもんです。
これって嫌なことじゃない。 人として大事なこと。
ファンクかぶれでケッタイな奴らでも、40越したら、
こうも風格と余裕みたいなものがでてくるんだね。
まず、2枚組を出そうとする発想自体、時代に逆行してる。
(アンソニーも「インターネット主流の時代で、最後のチャンス」って言ってた)
ロックという音楽は、“2枚組”という優れた名盤を数々生み出してきた。
しかし、音楽という媒体をソフトから、メディアやダウンロードで手に入れる形が、
ここまで普及してしまうと、残念だけど、アーチスト側から見ると、
アンソニーの言葉通りになってしまうのだろう。
(ダウンロードなんて、曲数や曲順、アルバムのコンセプトやストーリー性とか、
まるっきり無視して、好きな曲を好きなだけ取れる(買える)もんね)
あふれてくるメロディやリフで、どんどん曲が出来て、とても1枚では収まりきれず、
アーチストが、その才能やアイデアやコンセプトを最高の形で表現する、
それが、2枚組の醍醐味だ。
そして、レッチリの2枚組だ。(これには賛否両論なんだけど)
まず、初めてこのニュースを聞いた時は、
「ますますジョンのカラーが強くなっていくのかなぁ・・」と思ったんだけど、
やっぱり思ったとおり、ジョンのどんどん湧き出てくるアイデアと曲に、
他のメンバーもその勢いに押されて、この大作が出来上がったようだ。
案の定、「CALIFORNICATION」、「BY THE WAY」に続く、ジョンのカラーの強い、
3部作となった。 (これが賛否の分かれるとこなんだけど)
この作品のレコーディングは、ハリウッドにある1920年代の古い屋敷を使ったそう。
それは、「BLOOD SUGAR SEX MAGIK」('91)を録音した場所とのこと。
同時に、プロデューサーのリック・ルービンと一緒に始めた場所でもある。
やっぱ、場所は大事。 あの大傑作が完成した場所だ。
再び、傑作が生まれる可能性大。 しかも2枚組のヴォリュームだ。
でも正直、「BLOOD SUGAR SEX MAGIK」は超えられなかった。
しかし、今のレッチリにしか成し得ない形での“傑作”が生み出せたと思う。
(JUPITER)と(MARS)と名付けて分けられた2枚。
JUPITER(木星)の方は、壮大なスケールをイメージさせる、ドラマティックな展開で、
MARS(火星)の方は、武装や争いをイメージさせるから、混沌とした配列なのかな。
ただ第一印象は、「地味」。
“Give It Away”や“Suck My Kiss”みたいな、一撃必殺チューンはない。
けど、さすがはレッチリ。 壮大かつ様々なスタイルで一気に聴かせてしまう。
基本は、“Hump de Pump”、“Tell Me Baby”、“Storm In A Teacup”みたいな、
お得意の軽快なファンク・チューンなんだけど、
変速ファンクの“Charlie”、壮大な展開で圧倒されるタイトル曲に、
ジョンの官能的なギターが響き渡る“Wet Sand”や、
レッチリ流必殺バラード“Desecration Smile ”に、
強烈なヘヴィー・ファンク“Readymade”から、
“Strip My Mind”や“If”、“Make You Feel Better”などの、
メロウでセンチなジョンの醸し出す、黄昏チューンも盛り込んだ、
四十路過ぎた“今”のレッチリの集大成だ。
ファースト・シングルの“Dani California”なんて、もろ王道のロック・チューン。
過去のロック・スターを茶化したようなヴィデオなんか、奴らっぽいけど、
堂々としたもんで、骨太で貫禄あるもんなぁ。 やっぱカッコいい。
「ハジけてないレッチリなんて」とか、「落ち着いたらつまんない」という声もある。
でも、いつまでも子供でなんていられないんですよ。
そんな人は、ずっと「MOTHER'S MILK」や「BLOOD SUGAR・・」を聴いてればいい。
いい意味でも悪い意味でも、ジョン・フルシアンテ(g)の存在が、
レッチリの方向性と推進力を担ってきたと言ってもいいと思う。
ある意味、ジョンは「BLOOD SUGAR SEX MAGIK」で燃え尽きてしまったのかも。
あんな凄いアルバムを作ってしまったばかりに、その余韻と脱力感にひたり、
あげくに、憧れのバンドで活躍できたことと引き換えに、ビッグになっていくことと、
周りからの重圧に耐えられなくなり、突然バンドを辞め、ジャンキーになり、
引きこもってしまうのも無理なかったんだろう。
ただレッチリは、ジョンを必要としていた。
彼が復帰後の作品を聴けば分かるように、哀愁と苦悩を描き出す作風は、
新たな方向性と変化を呼び込んで、更にメジャーに引き上げることになるわけだし。
しかし、ジョンとフリー(b)の仲が悪くなってしまってたらしい。
あんなに仲が良かったのに、と思ったけど、音楽的主導権は民主的なバンドだから、
トラブルにはならなくても、間違いなくジョンのセンスと多彩なアイデアは、
レッチリを引っかき回している。
(フリーは、もっとファンキーにハジけたかったかもしれないなぁ。)
もうレッチリは、ロック・シーンの新たな境地を切り開いていく役目は済んだと思う。
だからこそ、もっと自由に幅広く、いろんな楽曲に挑んでいって欲しい。
ケッタイな奴らも、今じゃ枯れたオヤジ。
おバカな奴らも、気づけば最強と言われる。
なんて、幸せな奴らなんでしょ。