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部屋着で紡ぎ出す永遠のメロディ。 

        TAPESTRY (つづれおり)     CAROLE KING

            
            
        I Feel The Earth Move (空が落ちてくる)
        So Far Away (去りゆく恋人)
        It's Too Late (イッツ・トゥー・レイト)
        Home Again (恋の家路)
        Beautiful (ビューティフル)
        Way Over Yonder (幸福な人生)
        You've Got A Friend (君の友だち)
        Where You Lead (地の果てまでも)
        Will You Love Me Tomorrow
               (ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロー)
        Smackwater Jack (スマックウォーター・ジャック)
        Tapestry (つづれおり)
        (You Make Me Feel Like)A Natural Woman
                (ナチュラル・ウーマン)

 これ、どこで買ったんだっけ・・?  いつ買ったんだっけ・・?
 あれっ? もらったんだっけ・・?  全然覚えてないし・・。 
 
 皆さんも、そんなレコードを一枚くらいは持ってないでしょうか?

 窓辺で着慣れたセーターにくたびれたジーンズ。 裸足でなおかつ、すっぴん。
 飾らない人なんでしょう。 無愛想な愛猫まで居心地が良さそうです。
 彼女の人間性、音楽性を、このジャケットがすべてを物語ってる。 

 彼女には失礼ですが、この女性シンガーソングライター史上不朽の名作と
 誉高い、この「つづれおり」。 (ま、書いてるうちに思い出すかも。)
 たぶん、このアルバムは私なんかよりも、感受性のある女性の方のほうが
 よく理解されているでしょう。 (入手あてすら覚えてないなど、問題外!)
 そんな不届き者の私のキャロル・キングの話。 私目線で紡いで参ります。

 もうご存知でしょうが、彼女は70年代初めにに女性シンガーソングライターとして、
 人気を博す以前は60年代の初めから、最初の夫であるジェリー・ゴフィンと、
 なんと10代で詩がゴフィンで、曲が彼女というコンビを組んで、数々のヒット曲、
 名曲を生み出した、名声と実績のある職業作曲家であったことは有名だ。 
 当時のアメリカの60年代初頭の時代背景はティーンエイジ・ポップ全盛の時代。 
 (当時のNYの音楽産業の中心の象徴“ブリル・ビルディング”・サウンドの黄金期)

          

 このゴフィン/キングの書いた曲も、ほとんどは他愛もない軽快なアメリカン・ポップ。 
 (曲を上げたらキリがないけど、 ビートルズの“Chains”は、彼らのカバーだし、
  ソングライター名を共作クレジットにしたのも、ゴフィン/キングを目指したから。
  リトル・エヴァの“ロコモーション”ならカバーも多いし、みんな知ってるのかな。
  ちなみに、ニール・セダカの“おおキャロル!”って、キングのことを歌った歌。)
 それが次々に量産されてヒットするのが当時のアメリカの主流だった。

 しかし、そんな彼らの曲に憧れ、希望を持って英国の小さな港町からやってきた、
 “操り人形みたいな4人組”のアメリカ上陸によって、量産工場は陰りを見せ始める。 
 ライターが歌手のイメージに合わせて曲を書くという、日本でいえば歌謡曲のような
 分業制は、“レノン/マッカートニー”を名乗る若造による、“自作自演”を主体にした
 曲作りとスタイルの確立によって、それは“古い概念”となり衰退していく。

 しかも、とどめを刺したのは、後に“ロックの仙人”となるボブ・ディランの登場だ。
 彼の文学性が高く、メッセージ性の強い曲は「時代の代弁者」として崇められ、
 その曲の持つ影響力と衝撃は計り知りしれず、引導を渡された形に。
 それは来たるべきシンガーソングライター時代の先駆けでもあった。
 (彼の曲を聴いてショックを受けたゴフィンが、自分のレコードを叩き割ってしまった
  というエピソードがあるくらいだ)

 起死回生を図り、オリジナル・レーベルを立ち上げるも、あえなく閉鎖。
 結婚生活も破綻し離婚、コンビも解消。 栄光からドン底への試練の日々を送る
 彼女を救ったのが、オリジナル・レーベル時代に知り合ったベーシストであり、
 次の夫になるチャールズ・ラーキー。 活動の舞台を東海岸から西海岸へ移し、
 その親友であったギタリストであるダニー・コーチマーと、「THE CITY」を結成。
 (ジェイムス・テイラーと親友だった彼の影響で、この辺りから結びつきが
  強くなる。)
 そこで、「ODEレーベル」を立ち上げたプロデューサーのルー・アドラーと知り合う。
 配給問題でゴタゴタしてるうちに、バンドは消滅。 キングはソロ・アーチストとして
 スタートを切り、そのセカンド・アルバムが、「TAPESTRY(つづれおり)」だ。

            

 彼女って美声ではないし、歌唱力も声量も心もとない。 どこかしら不安定。
 そもそも、歌うということに怯えているような・・。 でも、そこも不思議な魅力。
 素朴。 自然体。 でも、シンプルでカジュアルなのに質感高い音楽性。
 まるで部屋で友人に語りかけるかのような、ナチュラルで朴訥とした雰囲気。
 だから、不安がない。 安心できる。 最良の友と出会えた幸福感を感じる時も、
 発売当時はベトナム戦争が泥沼化して、アメリカ全体が“病んでいた”時。
 つらい別れに傷ついた心も、沈んだ気持ちも癒してくれる、心強い味方。

 「つづれおり」って、こんなアルバム。  だから、永遠に愛されるんだ。

 珠玉の12曲には、このアルバムを愛する人のそれぞれの想いが詰まっている。
 私は、R&Bっぽくてファンキーな“空が落ちてくる”から“恋の家路”までの
 一連の流れが大好きだ。 ノッケで、地球が揺れるほどときめいた恋をしたのに、
 次では、「あなたは、もう遠い彼方」へ、そして、「もう遅すぎるのよ」と恋に破れ、
 「家に帰って、ひとりぼっちで落ち着けば、それが幸せ」と自らを慰める。
 いったいどれだけの恋に破れた女性が、この曲の流れに涙したことでしょう。
  
 シンプル極まりないんだけど、各楽曲のレベルの高さと完成度は文句無し。
   
 中でも、大ヒット曲の“It's Too Late”のアレンジは、アルバムの中でも秀逸。
 リズム・ベースはラテン調なのに、キャロルのピアノを中心にドシッと据えて、 
 エスニックっぽいダニーのギターと、カーティス・エイミーのサックスで味付けして、
 (彼の“去りゆく恋人”でのラスト近くでのフルート・ソロも絶妙かつ効果的)
 全体的には、わかり易い上質なポップ・ソングに仕上げるとこなど、
 さすがは職人技。 うまい。

 B面に行っても、クオリティは更に高まり、今も色褪せない珠玉の名曲群が続く。 
  (唯一、アルバムらしくない呑気な殺人鬼の歌っていうか、キャロル版の
   Maxwell's Silver Hammer”だと思う“スマックジャック・ウォーター”だけ、
 ちょっと毛並みが違う感じだけど、 コレもいいアクセントになってる)

 ジェイムス・テイラーやダニー・ハザウェイにも提供した“君の友達”は、今でも、
 アメリカ国民の愛唱歌。 落ち込んだ時、人生に疲れた時、人恋しくなった時。
 そんな時は、どこに居ようと、季節を問わず、いつでも駆けつけてくれる。
 彼女は、誰にでも“友達”のように語りかけてくれる。  なんて優しい歌なんだろう。
 キャロルの切ない歌声とメロディ、そして、バイオリンの音色が心を癒してくれる。
 (JTのフォーク調でボサノバっぽいアレンジより、キャロルの方がしっくりしてる。)

 もちろん、“ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロー”
 (シレルズでシングル・ヒット)は、
 ゴフィン-キング時代の女性から男性への女性が綴るラヴ・ソングの最高峰。
 まぁ男なら、女性に「I Love You」って表現しがちだけど。
 (安っぽくなるんだよなぁ・・。)
 「明日も、私を愛してくれるのかしら。」って言葉は男じゃ、まず浮かんでこないし。
 「女性として精一杯生きていく」と、アレサのソウルフルで力強い名唱でも知られる
 “ナチュラル・ウーマン”のセルフ・カバーも、キャロルの控え目かつ穏やかでも、
 女性が持つ秘めたる思いがひしひし伝わってくる。

 タイトル曲で、「私の人生は、豊かで気高いつづれ織りのよう」と歌い始める。
 抽象的な詩だけど、人を一本の糸に例えて、人生とはそれが幾重にも、
 織り綴られて彩られているもの。 けっして自分一人ではここまで来れなかったと、
 感謝の意を込めた曲なのだろうけど、 シンガソングライターとしての自立を
 意識してなのか、キャロルがピアノ一本で独唱している。

 不朽の名作は、多くを語らず。  百聞は“一聴”にしかず。
 聴いて欲しいではない。 聴かなくてはいけないと思う。  
 あなたが、音楽を愛しているならば。

 「つづれおり」は、ほんとに雨の日が一番よく似合う。

 どうやって、手に入れたんだろ・・。
 これだけ書き綴ってきたけど、とうとう思いだせなかった。 

 あ~あ、今日も雨か・・。

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2009/07/10 Fri. 00:50 [edit]

Category: 70年代ROCK、POPS

Thread:洋楽CDレビュー  Janre:音楽

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この記事に対するコメント

実はこの初夏に、キャロル・キングの2枚組みベスト盤を入手したばかりであります☆
この「つづれおり」と天秤に架けたのですが、初心者のワタシはベストを選択。

でもこのオリジナル盤も、ベストに近い収録曲ですよね♪

ぶるじん #- | URL | 2009/07/11 19:55 * edit *

>ぶるじんさん。
 彼女のベスト盤 イコール 「つづれおり」といっても過言じゃないですからね。
 ODEレーベル時代のベスト盤なんて、「つづれおり」丸ごと入ってるくらいなんで。
 でも、“Sweet Seasons”とか、“Jazzman”など、ODE時代には他にも名曲が
 たくさんあります。 この歳になると、彼女の歌が妙に沁みるんですよねぇ・・。

たか兄 #- | URL | 2009/07/12 11:24 * edit *

今晩は
このアルバムは
アナログ盤でなく今から15年ほど前に
椎間板ヘルニアの手術で入院した際に
CDを見舞いにもらい、
いやというほど聴きました。

ビートルズやストーンズも枕もとにおいて聴きましたが、
ぴったりなじんだのがこのアルバムとモーツアルトの
CDでした。

ミキタカ08 #- | URL | 2009/07/27 23:26 * edit *

 >ミキタカ08さん。
 いつも、有難うございます。
 彼女の作品は、「ナイチンゲール」ですから。 
 きっと、患部や心を癒してくれたことでしょう。
 私もポツンとなると、コレをよくかけてます。
 なんか安心するんですよねぇ。 

たか兄 #- | URL | 2009/07/28 21:57 * edit *

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