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助けの叫びとアコギの隠れた魅力。 

           HELP!       THE BEATLES

           

             Help!               
             The Night Before
             You've Got To Hide Your Love Away
             I Need You
             Another Girl
             You're Going To Lose That Girl
             Ticket To Ride
             Act Naturally
             It's Only Love
             You Like Me Too Much
             Tell Me What You See
             I've Just Seen A Face
             Yesterday
             Dizzy Miss Lizzy

 この“アイドル”4人の手旗信号は、「HELP」の文字じゃないんです。

 左から読んで、「NUJV」。  ・・・。   なんのこっちゃ。
 (ちなみに、このフォトは、着ているコートが左前合わせなんで、ネガが逆。
 裏焼きから読んでも、「KPNU」となる。 いまだに理由は不明。)


 実はそろそろ、ビートルズ・ネタにも筆休めしようかとも思ったんですが、
 リマスター作品も、ステレオ、モノとも、一通り、耳に、脳裏に叩き込んだ今・・。

 全体的な感想としては、やはり音質がクリアのなった事で、
 ヴォーカルや各楽器の演奏が、以前よりもずっと聴き取りやすくなった。
 ただ、ビートルズの本マスターは、APPLEの厳格な管理の下、保存状態も
 痛みがほとんどなく、リマスターの基本作業である、ノイズの除去も
 ごくわずかで済み、音圧の上げ下げや、立位バランスに神経を注いだ印象。

 今まで埋もれがちだったアコースティック・ギターのストロークがハッキリ聴こえたり、
 分離が良くなった事で、パーカッションのリズムパターンが良くわかったりなど、
 ニンマリしっぱなし。 そして、深い。 ペンを置いて、浸ってしまった次第です。
 ビートルズは、こういう音の隠し味の使い方が絶妙で、ほんと上手い。

 既に、多くの方がレビューされてるんですが、専門的な内容や、楽曲ごとの
 聴き比べは、気づいたとこが有り過ぎて、書き出したらキリがないんで、
 評論家の方におまかせして。
 (ちなみに、こんなサイト見つけました。 聴き比べに興味ある方はどうぞ。)

 私なりの素人的感想は、簡単にまとめると。 (ステレオ盤の方)

 1、アルバム別の録音レベル(音圧)の差が補正されている。
   (旧CDと同じBGM程度のボリュームで聴いた時に、音痩せしない。)
 2、ヴォーカルの立ち位置がはっきりして、控えめだったジョージのコーラスが
   前に出ている曲がある。 (思っていた以上に、しっかりハモってる)
 3、今まで聴こえなかった(埋もれていた)楽器の音が聴こえる。
   (リンゴのリムを叩いてる音や、ビリー・プレストンのオルガンの音。 
    ジョンのカッティングや、ポールのピッキングのクセなんかまで、まるわかり。)
 4、アナログ特有の少し奥の方から出てくるような音の感覚が蘇っている。
   (曲間も、「SGT.ペパー」や「ホワイト・アルバム」で、アナログ盤の時の
    タイミングに戻している。 う~ん、コレ。 この“間”ですよ。 懐かしい。)
 5、ポールの初中期へフナー、後期のリッケンバッカーの音に臨場感が増していて
   改めて、非凡な“歌うベース・ライン”の輪郭が、よりクッキリ、鮮明に。
 6、極力、リミックスせず(ホントにやってないのかな~・・?)、自然な音に
   (スピーカーの前で演奏してるような)、限りなく近づいた(のかな。)

 モノラル盤は、ステレオ盤とは性格も作りも違う。 きっちり区別して聴くべし。
   
 ビートルズが公式発表した全オリジナル・モノラル録音185曲。
 そもそも、ビートルズの曲は途中までモノラルで聴かれることを前提に録音され、
 ミックスしていたため、「モノラル重視の初中期の作品は、モノラルで聴いてこそ、
 真価が発揮される」と思っているファンも少なくないのはご存じの通り。

 今回のリマスター音源は、ステレオ、モノ共、ヘッドホンで聴き比べたけど、
 モノラルの出来の良さに、みんなの絶賛の声が多いようで。 ただ私見では、
 「曲によって良し悪しがある。」ってのが、正直なとこ。 (初期の作品は見事。)

 今回のモノラル盤は、全体的に音に厚みが増し、(音圧がハンパない。 凄すぎ。)
 ノイズを除去した分、ヴォーカル、楽器の各パーツに艶と張りが出て、生々しい。
 また、旧CDのモノラル盤にあった、高音のシャリシャリ感も消え、自然に近い。
 “音の塊”が団子になって、隙間無く、こちらに正面からドーンと飛んでくる印象。
 旧CDの初期のモノラル盤とは全く別物。 やはり、持って置いて損なし。

 モノラル盤の紙ジャケ(UK、US盤のBOXセットも)は、世界に冠たる日本製。
 素晴らしい。 エクセレント。 ブラボー。  これぞ、匠の技術。
 これで「ABBEY ROAD」と「LET IT BE」も、もしあったら・・と、心底思います。

 それに比べ、ステレオ盤の雑なこと・・。 何とかなんなかったのかなぁ。
 中身が素晴らしいだけに、デジパックの作りや写真製版のいい加減さなど、
 愛が感じられません。  全く・・。  “愛こそはすべて”なのに。 

 リマスター・レビューついでに、この「HELP!」のリマスター盤について書くと・・。

 今回のステレオ版リマスターに採用されたのは、「RUBER SOUL」同様、87年に、
 初CD化の際にジョージ・マーティンがミックスし直した方。(87年版)
 (65年オリジナル・アナログ当時のステレオ版は、今回、モノラル版と共に、
  リマスターされて、MONO BOXに収録されている。)

 オリジナル・ステレオ版は、いわゆる、泣き別れステレオ・ミックス。
 主に、ヴォーカルを右、楽器を左というように、音が左右に極端に分かれていて、
 (「RUBER SOUL」は、もっとヒドい。)
 ヘッドフォンなどで聴くと自分の左右の真横に分かれて演奏しているような感じで
 立体感に欠けるし、“You've Got To Hide Your Love Away”で、ジョンの
 ヴォーカルの位置が不安定だったりするなど、気になる点も多々あった。
 (しかし私は、“この音”でビートルズを学んだんで、馴染み深いのは、こっち)

 87年版は、全体に音が中央寄りに修正され、一体感と自然さが増している。
 一般的な普及音源としては、聴きやすさという点でも、初CD化以来、
 22年間にも渡り、「標準」として、これに慣れ親しんだ人も多いという点からも、
 この87年版を今回のステレオ版のリマスター・ベースとしたのは正解だと思う。


 リマスターの話をはさんでしまいましたが、「HELP!」の話、続けてまいります。

  

 邦題「4人はアイドル」。 しかし、このアルバムは”脱・アイドル宣言”といった内容。
 やらされちゃってたワケですから・・。  アーチストとしての自立の一歩というか、
 この辺りから、“あの2人”の目指す方向は別々を向いていくことになるわけで。

 映画は、おちゃらけたコメディ・タッチの世界中を股にした“鬼ごっこ”を展開する、 
 他愛もない内容の(けっこう楽しんでるようだけど)、どうってことないアイドル映画。
 (しかし、リチャード・レスター監督は、ビートルズの演奏を上手く撮ってる。
  この映画でも、“You're Going To Lose That Girl”での、美しい光と影、
  それに絡む煙の模様と、彼らのコントラストが、実に見事。 よく知ってる人です。)   

 「HELP!(助けてくれ!)」。  まぎれもない、心の叫びだ。
 当時、人気絶頂で、行動やしぐさ、発言の一字一句、やることなすこと、すべて、
 取上げられることに、ジョンがストレスに感じてきたことは確か。
 ファンの歓声ひとつでスイッチが入ったり、切れたりするポールとは違う。
 アイドルを演じることの苦悩、いらだち、自己認識、世間とのギャップ・・。

 ジョンは、ふと過ぎるそんな思いを、マリファナの煙と共に振り払っていたんだろう。

 ジョンはこの曲の歌詞に誇りを持っていた。 本当に助けを求めていたそうだ。
 しかし、後にこんなことを回想してる。  作りに後悔してると。
 「テンポが早過ぎた。 コマ-シャル(売れ線)にしようとしてさ・・。」
 確かに、人気絶頂のアイドルにブル-ジ-な曲は要らない。
 そう。 前作「FOR SALE」辺りから、内省的気配を漂わせ始めたジョン。

 ボブ・ディランの影響も大きかった。 ディラン抜きでは語れない。
 感覚が、どんどん研ぎ澄まされていく彼に、ディランの精神は、まさに教科書。
 この“Help!”の深層心理も、“You've Got To Hide Your Love Away”での、
 フォーク・ロックの新境地開拓も、時代の寵児同志、必然のように導かれたのかも。

 逆に、ポールはこのアルバム辺りから、神懸り的なメロディを量産し始め、
 ベースのみならず、マルチ・プレイヤーとしての才能、実力を発揮し出す。

 しかし、“Yesterday”の前座的位置に座る“I've Just Seen A Face”は、
 ポールのフォーク風味とアコギのセンスがキラリと光る、隅に置けない一曲。
 ポール、ジョン、ジョージ3人とも、アコギを爪弾き、ベースレスにした代わりに、
 12弦をうまく絡めるなんて、ポールの非凡なとこ。 イントロの3本の絡み方にしろ、
 コードは、たった4つしか使ってないのに、実にスムーズで魅せられるラインだ。
 リズム、頭韻にも無理がなく、サビの前のスキャットもぴったり。 
 最高の仕上がりだ。   ポールの隠れ名曲のひとつに数えていい。

 そして、“Yesterday”は、やっぱり特別な曲。 避けては通れない。
 ポールを批判する奴らにも、この曲には、何かしら、特別な思いがあるはず。
 ストリングスをバックにしたこの美しいメロディは、すべてを黙らせたのだ。
   
 シンプルな二部構成で成り立つメロディの覚えやすさ、哀愁ただよう雰囲気から、
 もの憂げなアコギの旋律と弦楽四重奏が感傷度を高めて、孤独感を誘う。

 しかし、ポールは、さらりと歌う。 シンプルに。 ただせつなく。
 「泣かせよう」なんて、わざとらしさはない。 ただ素直に心から歌う。
 この“等身大のポール”が、この“Yesterday”の偉大さなんだと思う。

 ジョンの“You've Got To Hide Your Love Away”と、ポールの“Yesterday”。
 このアコースティックなこの2曲を比べてみると、実に興味深い。

 同じ「孤独」というキーワードでも、この2人ではエラい違いだ。
 毒のあるトーンで、屈折した心情と引き裂かれた感情を吐露するジョン。
 センチなロマンスが、突然、夢に変わるという現実に置き去られたポール。

 ポールはより高く、もっと高く。  ジョンはより深く、もっと深く。
 道は別れるも、よりアーチスティックな方向へ向かって成長していくことになる。
                   
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2009/10/16 Fri. 22:47 [edit]

Category: ビートルズ

Thread:洋楽CDレビュー  Janre:音楽

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この記事に対するコメント

『リマスター作品も、ステレオ、モノとも、一通り、耳に、脳裏に叩き込んだ』とは凄いの一語につきます。

ミキタカ08 #- | URL | 2009/10/18 20:36 * edit *

 >ミキタカ08さん。
 ここ1か月ほどは、ビートルズしか聴いていませんでした。
 ほとんど病気です・・。 
 今まで何千回、いや何万回聴いていると思うんですが、
 それでも、今回ので、また新しい発見がありますもん。
 奥が深い。 ほんとに深いですよ。

たか兄 #- | URL | 2009/10/19 19:55 * edit *

どぅも~

Help!と言えば
You've Got To Hide Your Love Away

フォークギターを弾く上でこれが一番簡単そうに聞こえた中坊の私 汗
あの一生懸命さが今あればなぁ~ 爆

失礼しました m(_ _)m

ジュンビキ #- | URL | 2009/10/20 22:30 * edit *

 >ジュンビキさん。
 ジョンのこの曲の弾き語りって、簡単そうでも、うまく雰囲気出さないと
 カッコよく見えないんで。 私も、よく練習したっけ・・。
 

たか兄 #- | URL | 2009/10/21 19:13 * edit *

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