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世界一有名な横断歩道とスタジオに何を思う。(前編) 

         ABBEY ROAD        THE BEATLES

           

          Come Together
          Something
          Maxwell's Silver Hammer
          Oh! Darling
          Octopus's Garden
          I Want You (She's So Heavy)
          Here Comes the Sun
          Because
          You Never Give Me Your Money
          Sun King
          Mean Mr. Mustard
          Polythene Pam
          She Came in Throught the Bathroom Window
          Golden Slumbers
          Carry That Weight
          The End
          Her Majesty

 2月16日付のイギリスの報道によると、経営難の音楽大手EMIグループが、
 あの「アビー・ロード・スタジオ」の売却を決めて、入札の募集を始めたそうだ。

 これは、我々音楽ファン、ビートルズ・ファンには、悲しいニュースです。
 あのビートルズの“聖地”である、あのスタジオが売りに出されるんですよ。

 英EMIは2007年に欧州の投資ファンド「テラフォーマ」に買収されてるんだけど、
 そこが、アメリカの金融大手シティ・グループから、33億ポンド(約4700億円)の借入
 があって、今年の6月までに、1億2000万ポンドの返済を迫られているそうだ。
 
   

 ビートルズの数々の作品はもちろん、ピンク・フロイドの「狂気」もそう。
 EMI所属のブリテッシュ・ビートを初め、クラシックから映画音楽まで、
 様々な音楽をレコーディングし、歴史を刻み続けた「EMIスタジオ」。
 あの「アビー・ロード・スタジオ」です。 数千万ポンドの値が付く可能性もあると
 いうけど、「アビー・ロード」という名称も含めて売却するかは不明らしいが。

 ただ・・。 時代の流れなのか、運命なのか・・。

 レコーディング技術の発達により、今はプロでもパソコンで音楽を作ってしまう時代。
 やたら広くて、設備の揃ったスタジオでなくても、いい音楽ができてしまうこの時代。

 莫大な負債を抱えたEMIにとっては、この設備維持事態に高いコストのかかるこの
 スタジオなんか持ってても、“無用の長物”と考えるのは当然なのかなぁと・・。

 昨年のビートルズの公式音源のリマスター作業という、“最後の大仕事”が終了して、
 もう“お役御免”ってことなんでしょうか。
 (今回リマスターを担当したアラン・ローズを始めとする、“アビー・ロード7人衆”
  のエンジニア達は、どう思ってるんでしょう・・。)

 時代にあきらめてるわけじゃないけど、やっぱ寂しいもんです。
 
 この話題の前置きから、このアルバムの話をするのも“当然”の流れ。
 ビートルズ事実上のラスト・アルバム「ABBEY ROAD」に、よろしくお付き合いを。


 1969年8月8日、世界で最も有名なレコードアルバムのジャケットが撮影された。
 4人が歩調を合わせて、横断歩道を渡る写真だけが全面に使われ、題名も文字もない。

 このジャケットには、ビートルズ流の別れのあいさつが、さりげなく込められている。
 なぜなら、4人が背を向けて歩いている横断歩道の後方には、ビートルズの
 本拠地である、あの「アビー・ロード・スタジオ」があるのだ。

 約10分間に6カット撮られた中から、5番目のカットが採用された。
 (ちなみに、逆に歩いてるボツのカットも1枚載せておきます。)
 撮影は、午前11時35分から行われた。ジョンの友人イアン・マクミランは、
 スタジオ前にあるアビー・ロード(通り)の真ん中に脚立を立て、スタジオの門の
 すぐ外にある横断歩道を4人が、3~4回往来するところを撮影した。
 (もちろん好意的な警官が車を止めてくれたからだが、後方に写ってるパトカー
  は、そのため。 あのワーゲンは隣のブロックに住んでた奴のもので、いつも
  あそこに停めてたそうだ。 そのせいで、何度もナンバーを盗まれたらしい。)
 
       

 若い時に友人とビートルズを夜通し語り合いながら、飲み続けたことがあるんだけど、
 その友人が言うには、その時に、酔った私が言った言葉が忘れられないらしい。

 『 「ABBEY ROAD」は、ベースで聴け。』

 当の私はあまり記憶にないんだけど、友人はこれで、「ABBEY ROAD」の聴き方が
 変わったらしい。 (これは“名言”じゃないな。 “迷言”かな。)
 だから、今でも、このアルバムは、「ポールのアルバムだなぁ」って思う。
 ほんとポールって、“出たがり屋”なんだよなぁ。

 えっ。 “Come Together”も、あの“Something”もあるじゃないですか?

 はい。 確かにそうです。

 でも、よ~く聴いてみると、このアルバムに針を落とすと、(古い表現ですが)
 まず飛び込んでくるのは、“Come Together”での不気味に響き渡るベース。
 クールなんだけど、独創的なライン。 コレです。 リンゴのタムタムと
 このポールのベース・ラインだけで、この曲の骨格は形成されてるけど、
 この“出たがり屋”さんは、グイグイと曲をリードしていく。

 無駄な音は削ぎ落として、ここでジョンの声は、トップでエコーする。
 チャック・ベリーのパクリとかで、裁判沙汰になったけど、これは、
 ジョン流のシニカルで皮肉たっぷりのリスペクト。 多めに見なきゃ。
 しかし、あぶねぇ歌詞だ。 あの「シュッ!」って聴こえるのは、
 「Shoot Me (俺に打ち込んでくれ)」。 何を?・・。
 (「Me」は、ポールのベースが被っちゃって、聴こえにくいけど) 
 抽象的な歌詞でワケわかんないように、ごまかしてるけど、明らかに、コレは、
 “ドラッグ・ソング”。 コカ・コーラってのは、コカインの俗語。
  ♪Come Together, Right Now, Over Me
   (一緒にイこうぜ 今すぐに 俺の上でさ)
 と、これまたSEXをほのめかすキメのフレーズ。 これで決まり。 鋭い。

       

 「ホワイト・アルバム」の制作中に、当時の妻パティにインスパイアされた
 ジョージがピアノでメロディーを作った。ポールが何かの曲をオーバーダビング
 している間、誰もいないアビー・ロードの第1スタジオに入って作り始めたという。

 「スラっと書けたけれど、真ん中の部分だけは決めるのに時間がかかった」
  ジョージはスタジオで自作曲“Piggies”のハープシコード(チェンバロ)の部分を
  練習している時、当時ジョージ・マーティンの助手だったクリス・トーマスに、
  初めてメロディーを披露したそうだ。

 「最高だね。何でその曲をやらないの」とトーマス。
 「気に入ったかい、本当にいいと思うかい?」と顔をのぞいたジョージ。 
 しかし・・。
 「あの曲は、ちょっとの間、保留にしたよ。
  なんか簡単すぎて、あまりにもシンプルな曲に聞こえてしまうと思ったからさ」

 “Something”は多くの歌手を魅了した。 あのジョンも“認めた”名曲。
 レイ・チャールズはもとよりフランク・シナトラ、エルビス・プレスリーら150以上もの
 優れたカバー・バージョンが生まれている。ジョージはスモーキー・ロビンソンと
 ジェイムズ・ブラウンのカバーを気に入っていたそうだ。 

 「“Something”は突然現れたって感じだった。すごく美しいメロディーで、
  構成もほんとによくできていて、とても気に入っているよ。」とポールも認める。
 “レノン/マッカートニー王国”の下で、もがき苦しんでいた“第3の男”が、
  遂に、あの2人を超えた曲を完成させたのだ。

 そんなあまりに美しい超名曲でも、やはり、“出たがり屋”は出てきます。
 あの見事なベース・ラインは、ビートルズの楽曲の中でもベスト3に入る名演奏。 
 (リンゴのタムタムとの濃厚な絡みも素晴らしい)
 コレは、譜面の読めないポールが、勝手なニュアンスで生み出したライン
 なんだけど、それにしては、あまりにも美しく独創的なフレーズの連続で、
 ポールは、ベースで“歌ってる”んだけど、けっして、ジョージは“殺さない”し、
 アルペジオをうまく使ったベース・ソロに近い、引っ張り具合といい、
 天才とは、こういう人をいうんだと。

 裏方に徹したポールほど頼もしいプレイヤーはいないと、ジョンもジョージも
 きっと認めていたに違いないだろう。

 次は、悪名高き「GET BACK セッション」で、何回も何回もトライするも、
 結局ポールが納得できず、完成できなかった、ジョンもジョージも大嫌いな
 “Maxwell's Silver Hammer”も、ここでは、やたら能天気に。しかも病的に。
 彼はハンマーを振り下ろします。 そして、ニコニコ殺戮を繰り返すワケで・・。

 そして、ポールのロックン・ロール魂復活の“Oh Darling”。 見事な歌いっぷりだ。
 これは、“のっぽのサリー”や“I'm Down”以来久々の背筋がゾクゾクする
 ポールのヴォーカルの波状攻撃だ。 (ジョンは、うまく歌えてないと皮肉るが)
 彼は、50'Sあたりを意識して、フラれた男の悲しみを、切々とビートに乗せて、
 喉を酷使して、シャウトする。 しかし、初期の勢いまかせで突っ走るのではなく、
 もうアイドルではない、成熟した骨太なビートルズがドシッと固めている。

 リンゴのラブリーな“Octopus's Garden”を挟んで、
 ジョンの“I Want You (She's So Heavy)” で、再びヘヴィーにグルーヴする。
  「♪お前が欲しい。 これほどまでに。 彼女は凄いのさ。 濃厚なんだ」
 それを、ただ延々と繰り返すだけ。
 (何がそんなにすんごいのかは、ご想像にまかせますが・・)
 ヨーコさんへの強烈な求愛ソングは、シンプルかつ、実に複雑なリズムとライン。

 ロックにて、「繰り返し」という表現方法は、最大の武器でもある。
 聴き手に、ビートやグルーヴやノイズなんかで覚醒させる効果があり、それは、
 ある意味、軽いマインド・コンロールでもあるのだ。 

 涼しげかと思うと、時に絶叫して突っ走る自由人ジョンを、これまた、
 天才的センスと、“勘”の良さで、曲を自在にコントロールする自由人ポール。
 この2人の思いつきのような変拍子の連続も慣れっこのように付いていく
 ジョージとリンゴ。 8分にも及ぶヘヴィーなグルーヴの“繰り返し”は、
 覚醒しきったビートルズからの、聴き手への“お誘い”なのだ。

 え~い、くそ長い。 A面だけでこんなに書いちまった。
 ジェット機の爆音のノイズの中で、延々グルーヴし続けるが、
 「ここだ! ここでテープを切れ!」とジョンがエンジニアのジェフ・エメリックに
 ミックスの段階で指示した為、針が飛んだように、突然バサりと曲は途切れる。 
 
 私も、ここで、いったん切ります。
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2010/02/21 Sun. 10:32 [edit]

Category: ビートルズ

Thread:洋楽CDレビュー  Janre:音楽

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この記事に対するコメント

こんにちは

こんにちはコメント2回目です。
おじゃまします。
アビーロード売却ニュース
ヤフーで見て悲しみました。
国が買い取るわけにはいかないんですかね・・・・
となると税金でなるから厳しいのでしょうか・・

以前から気になっていたのでひとつ質問していいですか?
GETBACKセッションを見る限りではもういつ解散しても
おかしくないくらいな感じだったのになぜ「ABBYROAD」を
つくることができたんでしょうか?
最後ぐらいはキッチリやろうってことなんでしょうか?

LETITBEを見たときは本当にバラバラに見えたので・・


BLACK #- | URL | 2010/02/23 17:20 * edit *

No title

 >BLACKさん。
 今晩は。 コメントありがとうございます。

 私なりの考えでの答えになってしまいますが、
 「ホワイト・アルバム」制作時において、もはや
 ビートルズとしてのバンドとしての結束は崩壊していました。
 はっきり言って、ポール一人が「昔みたいにやろうぜ」と
 躍起になった「GET BACK セッション」など空回りするだけ。
 亀裂は修復不可能でした。

 しかし、APPLEの経営状態は依然と振るわず、苦しい状態。
 (彼らは音楽家としては天才だが、企業経営としては子供以下)
 APPLEを閉めるわけにはいかない。 イコール。
 ビートルズを辞めるわけもいかない。 

 だから、単に解散する度胸がなかったんじゃないかなとも思う反面、
 でも、私は、あんな状態でも、ビートルズの音楽をもっと
 探求したいという意欲を、まだメンバーみんなが持っていたからじゃ
 ないかなと思う。
 でないと、「ABBEY ROAD」の完成度の高さは説明できないですから。
 長くて、ごめんね。 
 

たか兄 #- | URL | 2010/02/23 22:26 * edit *

流石です

たか兄さん m(_ _)m
流石の解説に脱帽で読んでおりました。知らないことばかりで・・・。汗

売却がニュースで流れた時に「もったいない」と真っ先に思いました。
その後の「中止」に当たり前!とまた思いましたよ。
私の中では「世界遺産」的な建造物、場所です。

EMIには何とか頑張っていただきたいです。

ジュンビキ #- | URL | 2010/02/24 05:32 * edit *

No title

最も新しいニュースでは
ポーウr・マッカトニー等ミュージシャン有志が
売却をやめさせる動きをしているそうです。

BSニュースでやっていました。
音楽ファンにとってみれば大ニュースです。

ミキタカ08 #- | URL | 2010/02/24 21:24 * edit *

No title

 >ジュンビキさん。
 どうも、なんか久し振りですね。 コメント毎度です。
 いつも、クソ長い文章にお付き合い感謝します。

 「アビー・ロード・スタジオ」は、私も世界遺産に登録
 するほど、大切な文化遺産だと思います。
 なんか、英国政府が、もう建物に手を加えることができない
 ように、遺産登録するとのニュースもあります。
 歴史を大事にしようとする国民性がうかがえますね。
 賢明な判断だと思う次第です。

たか兄 #- | URL | 2010/02/24 21:58 * edit *

No title

 >ミキタカ08さん。
 いつもありがとうございます。
 はい。 私も、ポールを筆頭に「アビー・ロード・スタジオ」を
 救おうと動きに、大変感銘しています。
 まず、心意気が嬉しいじゃないですか。
 ポールにしたら、自分の歴史の詰まった大切な場所。
 (自宅に、お気に入りの第2スタジオと全く同じスタジオを作ったくらい)
 アツくなって当然です。 
 ポールが怒らなきゃ、誰が怒るって~の。

たか兄 #- | URL | 2010/02/24 22:08 * edit *

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