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月の裏側で狂人は薄ら笑う。 

    THE DARK SIDE OF THE MOON      PINK FLOYD

          amazonへ

          Speak To Me (スピーク・トゥ・ミー)
          Breathe In The Air (生命の息吹き)
          On The Run (走り回って)
          Time (タイム)
          The Great Gig In The Sky (虚空のスキャット)
          Money (マネー)
          Us And Them (アス・アンド・ゼム)
          Any Colour You Like (望みの色を)
          Brain Damage (狂人は心に)
          Eclipse (狂気日食)

 1969年7月、人類は初めて月に降り立った。
 そして、アポロ11号は、世界の新時代を告げる幕開けとなった。
 しかし、人は皆こう思っていたのでは。
 「月の裏側には何があるんだろう」と。
 それは、月に未来への希望を抱いたと同時に、
 これから先の不安と恐怖の両面を感じていたに違いない・・。

 ジャケットには、タイトルもバンド名もない。
 ヒプノシスがデザインした不可解なカヴァーは、シンプル・イズ・ベスト。
 暗い月の写真や絵など、ありきたりなイメージは避けたかったそうだ。
 プリズムを通した虹の7色の内6色(紫は見にくい理由でカット)は、
 不思議な磁力と謎めいたオーラを、30年以上たった今でも放ち続ける。

 ストレスと疲労。
 現代人が、生きていくためには必ずつきあっていかなくてはならないもの。
 生きる意味、老い、死、労働、戦争、そして理性を失った心・・。
 ロジャー・ウォータースは、月の暗黒面を人間の深層に例えて、
 心の奥底に潜む裏側を探求して、見事に暴きだす。

 今までのフロイドにあった、幻想的かつ難解な構造美とは違い、
 曲は、至って分かりやすく親しみやすい。 限りなくポップだ。
 聴き手は、簡単な英単語で提示させるため、イメージが喚起しやすいし、
 効果音とエフェクトを含めた音像処理によって、
 よりイメージは、具体化される。

 「I've been mad for fucking years・・」
 (もうずっと前から、狂っちまってるのさ・・)
 心臓の鼓動に混じった、このつぶやきを耳にした時から引きずり込まれ、
 すべての神経を集中して、最後の鼓動まで聴き入ってしまう。
 この傑作は、曲を粒単位ではなく、全体で一曲と考えた方がいいだろう。

 追い詰められるように宙を舞うシンセループは、駆けずる足音や、
 プロペラの音を絡めて、脳の中をグルグル回り、
 絶妙のタイミングで鳴るけたたましい目覚し時計から、
 アナログ・リズム・ボックスによる秒針音は、置き去りにするように、
 老いるまで刻々と時を刻む。
 そして、死を恐れるのか、発狂したかに女性は叫びまくる。

 巨万の富を得ても、人間なんてまともなものに使うことなどなく、
 とどのつまり、人もお金も戦争に使ってしまう始末。
 そう、狂人は誰の心にも宿るもの。 
 だが、皆太陽の下で調和が保たれているのだ。 しかし・・。

 このコンセプトに基づいたトータル性、歌詞、演奏、効果、
 アートワークを含めた、誉れ高き完成度は、奇跡といっていい。
 そして、「狂気」はロック史上最大の総合芸術となったのだ。

 予想以上の大成功と、あり得ないチャート・アクションは、
 未だにロックの金字塔として君臨したままだが、
 これは、「終わりの始まり」でもあった。
 “プレッシャーと疲労”  
 歌った本人自らが、これを実践してしまう結果になってしまうことに。
 何たる皮肉なんだろう。
 太陽も月に侵されていることを・・。

 最後の鼓動に混じって、こうつぶやく、
 「月の裏側なんてありっこないさ・・ 元々真っ暗なんだから」
 こんなオチまでつけて。
          
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2005/12/19 Mon. 13:57 [edit]

Category: ピンク・フロイド

Thread:洋楽CDレビュー  Janre:音楽

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この記事に対するコメント

永遠に語り継がれるチャート・アクション

20年以上もの長期間、B.B.誌のアルバム・チャートに君臨した作品の登場ですね。

ワタシは十数年前に“中古”で入手したのですが、当時の感想としては「う~ん・・・」でした。(^^;
でも、「タイム」の印象だけは強烈だったかな?

いつの日にか、もう一度じっくりと聴き直したい1枚でもあります。

ぶるじん #- | URL | 2005/12/20 20:24 * edit *

700週以上でしたっけ?

 >ぶるじんさん。
 TOP200に、700週以上(かな?)ランクインなんて、
 あり得ないの一言ですね。
 やっぱ、あれだけ分かりやすいコンセプトなら、受け入れやすいはず。
 次に、お聴きになる機会があったら、
 ぜひ、ヘッドホンでどうぞ。 イメージ倍増必至ですぞ。

たか兄 #- | URL | 2005/12/21 19:35 * edit *

超名盤!

これを聴かずしてプログレを語るなかれってくらいの傑作で音の良いCDが出るたびに、そしてこのアルバムのために5.1ch買うとかSACD買うとか考えます…。

フレ@ロック好きの行き着く先は… #- | URL | 2005/12/22 00:01 * edit *

音質も驚異!

 >フレさん
 しばらくです。 
 もともと、このアルバムはアナログの頃から、
 音質はズバ抜いて良かったですよね。 だから、
 2年くらい前に出たリマスター盤(ジャケはイマイチでしたけど)の音質も
 (私の耳では)思ったほど、違いがなかった気がするんですが・・。
 それより、来月に発売される予定だった「PULSE」の2枚組DVDが、
 またまたまた・・順延されました・・。
 スクリーン映像にクレームがついたとの噂らしいですが。
 残念ですわ・・。
 
 

たか兄 #- | URL | 2005/12/22 19:49 * edit *

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